2006年06月30日
名字の言:2006-06-29 報恩の人生
- 恋
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報恩の人生
福島研修道場を山懐に抱く磐梯山が、緑に包まれる季節を迎えた。とくに、五彩の沼と呼ばれる通り、 さまざまな色合いで水面を彩る五色沼が美しい裏磐梯は、見る人を絶句させるほどの美景である。
しかし、この景観は自然が作ったものではない。1888年の大噴火で、一帯は“灰の大地”に。その不毛の地を蘇らせた男がいた。 「磐梯山緑化の父」と敬愛される遠藤現夢である。
会津の商家に生まれた彼は、自身も事業を起こし、水力発電の開発を計画していた。しかし、 調査で訪れた裏磐梯の荒れ果てた姿を見て、植林を決意。作業員とともに、10年で十数万本を植樹した。
磐梯山では今、先人の遺志を継ぐ多くのボランティアが、自然保護の活動を続け、景観を守り育てている。緑を見て、 木を植えた人のことを思う――ここに人間性の発露がある。過去に思いをやれる人は、未来のために汗を流すことができる。
人もまた、今の自分があるのは、だれのおかげか――この感謝の気持ちを忘れない人は強い。苦難にあっても、くじけない。 未来に向かって、自分をはぐくみ、人を育てることができる。この季節、ますます美しくなる緑を見て、自分自身を振り返り、「報恩の人生」 を誓う契機としたい。
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